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2003(平成15)事業年度 事業計画・予算・資金計画

事業計画

国の「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」および「特定放射性廃棄物の最終処分に関する計画」に基づいて、2003(平成15)事業年度における原子力発電環境整備機構(以下「原環機構」という。)の事業計画を次のとおり定める。

2001事業年度の「特定放射性廃棄物処分の概要調査地区等の選定手順の基本的考え方について」の公表に引き続き、2002事業年度は、「高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域の公募関係資料」(以下「公募関係資料」という。)を公表し、当該区域の公募を開始した。

今事業年度において、当該公募に対する市町村からの応募を得て文献調査を実施することとし、そのための事業展開を積極的に行っていく。なお、応募の状況によって業務の見直し等が必要な場合には、その時点における最善の措置を考えて、適切かつ柔軟に対応していくこととする。

I 概要調査地区等の選定

「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」第6条に規定される概要調査地区の選定を進めるため、「高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域」(以下「応募区域」という。)およびその周辺の地域に対する文献その他の資料による調査(以下「文献調査」という。)を確実に行っていく。

1.文献調査の実施

応募区域およびその周辺の地域を対象に文献調査を実施する。文献調査にあたっては、調査の計画、進展状況、結果に関する正確で分かりやすい情報を地域と共有することによって、調査の円滑な推進を図る。このため、以下の事項を実施する。

  1. (1) 文献調査計画の策定

    応募区域が、公募関係資料に基づき、文献調査の対象となることが確認された場合には、調査する期間、収集する文献の種類や評価方法等を記載した「文献調査計画書」(仮称)を作成し、公表する。

  2. (2) 文献調査の実施

    「文献調査計画書」(仮称)に基づき、情報を地域と共有しつつ、文献調査を実施する。なお、文献調査によって得られた情報、データは、既に構築した地質環境データ管理システムおよび地理情報システム(GIS)で管理する。

2.文献調査に基づく処分場概念の検討

文献調査に基づく概要調査地区の選定にあたって、概要調査地区の範囲の設定や概要調査計画の検討に資するため、文献調査によって得られる情報に基づき、当該地区における処分場概念を概括的に検討する。

II 最終処分に関する理解活動

最終処分を円滑に進めるため、全国レベル並びに応募いただいた市町村(以下「応募市町村」という。)およびその周辺の地域を対象として理解活動を展開する。

1.全国レベルでの理解活動

応募を確保するためには、高レベル放射性廃棄物の認知度を高め、その最終処分に対して全国レベルでの理解と協力を得ることが重要である。このため、以下の事項を実施する。

  1. (1) 全国を対象とした理解活動

    高レベル放射性廃棄物の認知度を高め、その最終処分の必要性や安全性、公益性に対する一層の理解を深め、市町村が応募しやすい環境をつくるため、新聞、雑誌、テレビ等のマスメディアを活用した理解活動を全国的に展開する。

  2. (2) 全国の各地域における理解活動

    全国を対象として、各地域のマスメディアの活用や定期刊行物の刊行、送付を行うことにより、市町村等の関心を喚起する。

  3. (3) 市町村等からの問い合わせへの対応等

    市町村等からの問い合わせに対して迅速かつ的確に対応できるよう、組織の適正配置、職員の研修に努め、広報素材を充実する。また、地域共生モデルを検討し、市町村等からの問い合わせに備える。

2.応募市町村およびその周辺の地域における理解活動

応募市町村およびその周辺の地域から信頼を獲得するためには、応募市町村に設置する連絡事務所を通じて地域との日常的な交流や地域共生に向けた活動等を行うとともに、正確な情報提供を積極的に行うことが重要である。このため、応募市町村およびその周辺の地域に対して以下の事項を実施する。

  1. (1) 連絡事務所を通じた日常的な交流

    応募市町村に連絡事務所を設置し、応募市町村およびその周辺の地域における定期的な説明会の開催、地域行事等への参加等を実施する。

  2. (2) 地域共生に向けた活動

    地域共生の一環として、応募市町村における相互理解促進に向けた各種イベントを実施する。さらに、地域住民が進めるまちづくり等の検討を支援し、地域の一員としてその検討に参加する。

  3. (3) マスメディア等を活用した理解活動

    応募市町村およびその周辺の地域を対象とした理解活動の一環として積極的かつ正確な情報提供を行う。また、当該地域のマスメディアの活用や定期刊行物の刊行、配布を行うことにより、理解を深める。

3.情報公開制度およびホームページによる情報公開・情報提供

積極的に情報を公開、提供し、事業の透明性を確保するため、以下の事項を実施する。

  1. (1) 情報公開制度の適切な運用

    情報公開規程に基づき、情報公開請求に対して適切に対応するとともに、運用体制の整備を進める。

  2. (2) ホームページによる情報公開・情報提供

    情報公開の実績、情報公開適正化委員会および情報公開審査委員会の答申をホームページ上で公開する。

    また、公開情報の検索ができるようにするなど、インターネットおよびホームページの充実を図る。

III 最終処分に関する技術開発等

最終処分事業を的確かつ効率的に推進するため、実施主体としての技術基盤を確保する上で必要な技術開発に引き続き取り組む。

1.概要調査地区選定に関わる評価手法の体系化

概要調査地区を適切に選定するため、文献調査によって得られる情報・データに基づき、「概要調査地区選定上の考慮事項」における「法定要件に関する事項」に対する適合性の評価や「付加的に評価する事項」に関する総合的な評価を客観的に行う必要がある。このため、地質環境に関わる評価手法の整備および技術的意思決定支援手法の開発を継続する。

2.処分場概念構築システムの開発

処分場の設計や性能評価を適切に行うため、最終処分施設の設計手法、人工バリア設計、最終処分施設の性能評価手法、天然バリア中の放射性核種移行評価手法および最終処分の人間環境への影響評価手法の開発を継続する。

上記の検討成果および地理情報システム(GIS)のデータ等を基に応募区域の特徴に応じた設計・性能評価が行えるよう処分場概念構築システムを継続的に開発する。

3.最終処分の安全確保、信頼獲得に向けた方策の整備

最終処分の安全確保については、国によって将来定められる安全基準を遵守することはもとより、現段階においても実施主体として自ら取り組むべき安全確保のための自主基準を策定しておくことは重要であり、最終処分の安全確保に対する考え方に関する調査研究、最終処分の安全確保に関わる情報の評価およびデータベース開発について調査・検討を継続する。

また、安全確保の取り組みについて一般の方々の理解を得るためには、当該情報の発信側と受信側との相互理解が必要である。このため、安全性に関する情報の対話手法について現状の調査を行い、今後の開発計画を検討する。

4.精密調査地区選定に向けた検討

概要調査の結果に基づき精密調査地区を選定することになるが、その概要調査等を円滑に進めるため、精密調査地区選定上の考慮事項の検討、概要調査等の基本計画の検討、および当該調査技術・評価手法を開発するとともに実証計画を検討する。また、処分事業における環境保全策を検討する。

5.技術情報の品質保証体系の整備・運用

原環機構の情報公開規程に則り、情報の公開に適正に対処する。これに加え、インターネットホームページの内容の拡充等により、概要調査地区等の選定に係わる業務や地層処分に関する技術開発等の原環機構の事業内容について、事業報告書等を通じて積極的な情報の公開に努める。

IV 最終処分に関する技術協力

最終処分事業を推進する上で必要な技術基盤を、より一層整備していくため、国内外の技術開発成果を適切に取り込んでいく。

1.国内関係機関との技術協力

処分事業を進める上で必要となる技術開発を的確かつ効率的に実施するため、これまでに協力協定を締結した核燃料サイクル開発機構および電力中央研究所等の国内関係機関との間で積極的な技術情報の交換等を引き続き実施する。

2.海外関係機関との技術協力

概要調査地区の選定や概要調査以降に必要となる技術開発を的確かつ効率的に実施するため、これまでに協力協定を締結している実施主体との間およびEDRAM(放射性物質環境安全処分国際協会)において積極的な情報交換や共同プロジェクト等の技術協力を引き続き実施する。

また、IAEA(国際原子力機関)およびOECD/NEA(経済協力開発機構原子力機関)等が進める国際共同プロジェクトに積極的に参画し、処分事業の円滑な実施に資する。

3.技術アドバイザリー委員会の運営

技術基盤の整備および技術的信頼性の確保のため、国内外の専門家で構成される技術アドバイザリー委員会を運営する。当該委員会において、技術的業務および技術情報の品質について助言を受け、技術業務に反映する。

V 拠出金の徴収

「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」第11条の規定により、発電用原子炉設置者から拠出金を徴収する。