対話活動計画を策定しました

2017年7月28日

原子力発電環境整備機構対話活動計画

 

「中期事業目標」に定める「対話活動計画」を以下の通り策定する。

 

1.原子力発電環境整備機構における対話活動の基本的な考え方

原子力発電環境整備機構(以下、NUMO)は、国の「基本方針」(2015年5月閣議決定)に基づき、調査地域のみなさまとの間で相互理解を深める活動を継続的に行うとともに、共生関係を築くために様々な交流を図り、地域の信頼を得られるように努める。

 

NUMOは、「地層処分事業を必ず実現させる」との強い意思をもって、技術的な信頼性向上に不断の努力を重ねる一方、地層処分事業の内容およびその必要性と安全性等について全国のみなさまの理解を得る活動を国との連携、適切な役割分担の下、積極的に進めていく。

 

国が提示した科学的特性マップにおける「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」地域の「輸送面でも好ましい」地域を中心として全国各地で、文献調査の受け入れにつながるよう丁寧な対話活動を実施する。全国のみなさまには、地層処分事業の実現が日本社会の課題解決に貢献することをご理解頂き、そのための文献調査の受け入れを検討する地域を応援して頂けるよう、あらゆる機会を通じて説明していく。

 

2.マップ提示後の対話活動を行うための諸準備

(1)体制

国によるマップの提示に備えて、2016年7月を以って、対話活動を実施する地域交流部の組織をよりきめ細かな対応が可能となるよう改編した。具体的には、担当グループ数を増やして、より丁寧な対応を行っている。さらに、マップ提示後は、全国のみなさまのニーズに応じ、複数個所で同時の説明会等にも対応できるよう、対話活動チーム体制を整備した。

 

また、電話回線を増設し、複数名の職員がお問い合わせに専任で対応できるよう体制整備を行った。

 

また、2017年4月より電気事業者の各都道府県の地層処分に関するお問い合わせ窓口との連携等により、地域の方々からのご意見、ご質問をNUMOにて承るなど、全国的にタイムリーな対応を可能とした。

 

(2)説明資料等

提示後は、安全性や科学的特性マップの考え方に関する説明を充実した新たなパンフレット等の広報資料を整備するなど、各層の多様なニーズに応えられるよう準備する。

 

(3)知見の充実

NUMOとして全国レベルおよび地域レベルでの確かな合意形成を実現するためには、社会的側面に関する充分な学術的知見を有する必要があり、今後、継続的に社会的側面に関する研究を実施していく。

 

3.対話活動の内容

(1)対話活動における訴求事項

NUMOではこれまでの広報・対話活動において、地層処分事業の概要、必要性、安全確保の考え方、マップ提示の考え方等について、国民のみなさまへお伝えし、地層処分事業に関する認知度の拡大、理解向上に努めてきた。マップ提示を契機に、さらに地層処分事業についてご理解頂くため、以下の項目について訴求し、国民のみなさま、地域のみなさまとの対話活動を進めていく。

 

<訴求事項>

a. 放射性廃棄物の最終処分は、原子力発電の利益を享受した現世代の 責任で、原子力発電の今後のあり方とは切り離して取り組まなければならない。

 

b.「地層処分」が安全を確保するための人間による超長期的な管理を必要としない最も合理的な方法であることは国際的に共通した考え方となっている。

 

c.地層処分事業の実現は日本社会全体の課題のひとつを解決することになる。

 

d. 地層処分場は自治体として受け入れて頂ける場合であっても、地質環境の調査と確認が必要である。

 

e. 安全確保が最優先であり、複数の自治体で段階的に精度を上げつつ 調査を実施し、処分場の配置設計やそれに基づく安全評価の結果を踏まえて、候補地を絞り込んでいくのが適切である。NUMOはそのための技術を絶えず研究、評価し、蓄積している。

 

f.この調査は、自治体(首長)の意見を聴いてから次の段階に進めるべきことが法定されており、自治体の意向に反して進められることはないことが明らかになっている。

 

g.文献調査に入れば、処分場の建設・操業が地域の自然環境および経済・社会・文化に与える影響、調査および建設・操業活動の実施可能性等の社会科学的観点について評価し、「社会・経済・環境影響調査」として地域に報告する。

 

h. 建設・操業段階においては、NUMOは立地地域を本拠地とし、事業インフラを整備し、雇用を創出し、地域から可能な限り資材を調達する。他方、国は国民の敬意と感謝の気持ちを反映した行政行為として文献調査段階から交付金の交付を予定している。

 

(2)マップ提示から文献調査開始までの対話活動

NUMOは、マップの提示を受けて、国および電気事業者等との連携をより一層強化しながら、地層処分事業の内容およびその必要性と安全性、マップ提示に係る考え方や地域共生のあり方等に関する充分な情報をマスメディアや直接対話等、多様な方法により全国のみなさまにお伝えする。また、文献調査の受け入れを検討頂ける地域に対する敬意や感謝の気持ちが醸成されるよう広く全国で対話活動を展開する。こうした活動を通じ、一人でも多くの方に地層処分事業に対する関心を深めて頂く。

 

また、全国の自治体にもマップ提示の内容を踏まえた説明資料をあらためて提供する。

 

A.全国一律の広報・対話活動

NUMOは次世代層を含む国民各層のご理解を頂くために、マスメディアやWebメディアを活用した広報活動、人が集まるイベント等での理解活動、より密度の高い車座での意見交換等、多様な方法で広報・対話活動を実施する。

 

また、国民のみなさまに対し主体的な学習活動を呼びかけ、その成果を広く共有する。

 

具体的な活動例は、以下の通り。

 

[1]マスメディアによる展開

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の媒体を訴求対象の年齢、性別、職業等の属性に応じて適宜連動させながら広告等に活用して、地層処分事業に関する全国的な認知、関心の底上げおよび理解促進を図る。

 

また、公正かつ正確な報道のために、全国の地方紙やテレビ局等報道機関へのタイムリーかつ正確な情報提供に取り組む。

 

[2]次世代層を強化した国民各層への訴求

本事業が今後100年以上の長期にわたることに鑑み、数十年後の多様な幅広いステークホルダーのリテラシー醸成のため、次世代層に地層処分について正しく知って頂けるよう、情報に接触できる機会や学習機会を拡大・充実していく。

 

学校の教育現場において、地層処分事業を自らにとって重要な課題として学習して頂けるような環境作りを進める。

 

NUMO職員が学校において出前授業を行う等、教育現場での実践を積み重ね、ホームページ等での紹介等を通じて地層処分に関する授業を普及させる基盤作りに努める。

 

また、地層処分模型展示車等による親子向けイベントの開催や一般の次世代層向けイベントへの参加もさらに充実させる。とりわけ、地層処分模型展示車はこれまで未実施の県を優先し全国の科学館等を巡回する。

 

[3]国民のみなさまによる主体的な学習の呼びかけ

NUMOは全国各地の経済団体、女性団体、教育団体等へ地層処分についての主体的な学習を呼びかける。

 

B.地域毎のきめ細かな取組み

NUMOは、「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い」地域の「輸送面でも好ましい」地域を中心としてきめ細かなフェイス・トゥ・フェイスの対話活動を実施する。

 

地域の方々に地層処分の必要性や安全確保の考え方に理解を深めて頂くとともに、自分事として関心を持って頂けるよう、地質環境調査活動の内容、用地確保や輸送インフラ整備等、処分事業遂行のための要件、処分場の建設・操業が地域の自然環境や経済・生活・文化に与える影響、および地域共生等について積極的な情報提供を行う。必要に応じて地域の情報も収集しつつ、地域の将来ビジョン等を一緒に考えていく。

 

地域に根差した電気事業者との連携を一層強化しながら、時間をかけて誠実かつ真摯な対話活動を積み重ね、「顔の見えるコミュニケーション」を継続的に実施していく。

 

こうした活動が地域に広がっていくことを期待している。地域の方々のご理解やご協力を得た上で、できれば複数の地域で文献調査を行っていくことを目指す。

 

(3)文献調査開始後の対話活動

自治体に文献調査を受け入れて頂ければ、NUMOは当該自治体に現地事務所を設置し、自治体および住民のみなさまとタイムリーかつ緊密なコミュニケーションが取れるよう体制を整備する。

 

文献調査の実施段階においては、NUMOが行う広報・対話活動に加えて、住民のみなさまが参加する「対話の場」を、自治体が主体的に設置・運営することを想定している。

 

「対話の場」においては、文献調査の状況について報告するなどして、住民のみなさまとNUMOの相互理解を深めつつ、概要調査地区選定への理解を得られるよう、NUMOとして真摯な情報提供と対話に努める。

 

そのために、まずNUMOとして、「対話の場」の設置・運営を支援するとともに、地層処分事業が社会・経済・環境に与える影響を調査し、NUMOの地域共生の考え方等と併せて「対話の場」で説明し、地域の将来ビジョン等について意見交換する。

 

なお、具体的な文献調査の進め方、概要調査に進むまでの手順については自治体や住民のみなさまの意見をよく踏まえながら、決定していく。

 

(参考)NUMOの地域共生の考え方

地層処分事業は100年にも及ぶ長期にわたる事業であるため、NUMOは「地域の発展を支えとしてこそ事業を安定的に運営することが可能」と考えており、処分地が決定し建設が行われるまでに本部を現地に移転し、地域の一員として地域の持続的な発展に貢献することとしている。

 

NUMOとしては、以下のような地域共生の考え方をお示しし、当該地域における事業実施可能性の高まりに応じて、住民のみなさまとコミュニケーションを重ねながら、事業による地域への影響を総合的に勘案し、win-win の「共生」関係を目指して住民のみなさまとともに検討を進める。

 

【活気のあるまちづくり】 ~活き活き地域社会の実現に向けて~

・地元経済の活性化に貢献

(資材の地元調達、地域特産品の販売支援等)

・若者が定着できる雇用の創出と雇用につながる教育投資

・魅力的なまちづくりのための文化的支援

【安心して暮らせるまちづくり】 ~NUMOのふるさとのまちとして~

・安心して子供を産み、育てられる町につながる医療インフラの充実

・子供もお年寄りも一緒に暮らせるコミュニティーをつなぐ交通・情報インフラの充実

【事業にともなうインフラ整備等】 ~地域の利便性等の向上~

・道路・港湾の改修・拡張、情報通信システムの向上

・地下研究所、技能訓練センター、国際交流センター等の整備

 

以 上