放射性物質をガラスの中に閉じ込め、地下水に溶けにくくします

日頃、私たちは、ガラスのコップが水に溶けるなんて考えません。古代遺跡から、しばしばガラス製品が非常に良好な状態で発掘されることや、地層中に天然のガラスが存在することからもわかるように、ガラスは地下水にも溶けにくく、またガラスの性質は時間がたってもほとんど変わりません。

例えば、ガラス固化体に用いられているガラスと化学組成が類似している天然の火山ガラスが、時間の経過とともにどのくらいの速さで変質してきたかについての研究も行われています。この研究によれば、変質速度は1000年間で、せいぜい数ナノメートル(1ナノメートルは100万分の1ミリメートル)程度と非常に遅いことが確かめられています。

このように、ガラスは長期にわたって水に溶けにくく、安定した性質を持っていますが、一方、割れやすいという性質があります。しかし、ガラスが割れたとしても、放射性物質はガラスの網目構造にしっかりと取り込まれて、ガラスの一部となっているので、ガラス固化体中の放射性物質がガラスの外に出ていくようなことはありません。