ワークショップ開催レポート(九州)

ワークショップの概要

開催日時 2013年2月9日(土)13:30~16:30
会場 IPホテル福岡 2階 Selena Ⅰ
福岡県福岡市博多区中洲5-2-18
プログラム 13:30~13:35 開会挨拶
13:35~14:05 オリエンテーション
14:05~14:25 情報提供 原子力発電環境整備機構(NUMO)[3.5MB]PDFファイルが開きます。
14:25~15:10 グループディスカッション
15:10~15:20 休憩
15:20~16:00 全体シェア・Q&A
16:00~16:20 ふりかえり
16:20~16:30 おしらせ・閉会挨拶

ワークショップ当日の様子

平成25年2月9日(土)福岡県福岡市のIPホテル福岡において、ご応募いただいた、福岡市及び近郊にお住まいの方々(21名)にご参加いただき、第7回電気のゴミワークショップを開催しました。

冒頭、一昨年の3月11日に起きた福島第一原子力発電所の事故について、関連事業に携わるものとしてのお詫びから始まり、『高レベル放射性廃棄物やそれを取り巻く現状を皆様に知っていただき、一緒に考えていただきたい』という趣旨説明をしました。

ワークショップでは、はじめにNUMOより、「高レベル放射性廃棄物について」「高レベル放射性廃棄物の処分方法」「火山や地震の多い日本で地層処分はできるのか」「地層処分場」「諸外国の状況」などについて、DVD映像を交えながら説明を行い、その後、参加者の皆さんが6~7人のグループに分かれ、今回ファシリテータとして運営協力をしていただいたNPO法人あすかエネルギーフォーラムのメンバーによる議事進行のもと、活発な議論が行われました。参加者の皆さんからは、「安全性に対する疑問、不安がある。想定外のことが起こる可能性はないのか」「科学が進歩し、放射能を軽減する発明が望まれる」「テロ対策は万全なのか」「放射性廃棄物(ガラス固化体)の保管中の安全性について知りたい」「放射性物質の無害化はできないのか」などの意見があげられました。

グループ発表

Q&A

1. 処分費用はどこから出ているのか。スポンサーはどこなのか、国などが助成しているのであれば、どの機関が援助しているのか
4万本の廃棄物を処分するための費用として3兆円位かかります。その費用として皆さんから毎月の電気料金から20円位をいただいています。皆さんにご負担いただいた事業費用は「原子力環境整備促進・資金管理センター」というところに預けそこから毎年貯金をおろしNUMOは事業を行っています。ですからスポンサーということで突き詰めて言えば、電気をお使いの皆さんということになります。NUMOは各電力会社が発起人となって、経済産業大臣の認可を受けて設立された組織ですし皆さんにご負担をいただいた事業費用は各電力会社からNUMOが徴収しますので、そういった意味では各電力会社がスポンサーということができるかもしれません。
2. 公募以外のやり方はないのか
私たちNUMOは、自治体の主体性を尊重していかなければ地層処分事業を進めることはできないと考え公募という方法をとらせていただいています。しかし手が挙がるのを待っていただけではなかなか前に進まないだろうということで、場合によっては地域の状況を勘案しながら国から第一段階の調査をさせていただけないかという申し入れをするといった方法も制度化されています。
3. 自国で処分するのはモラルなのか法律なのか
1995年にOECD/NEA(経済協力開発機構原子力機関)の報告で今の世代で地層処分を実施すること、それぞれの国の責任で処分しましょうという考え方が示されています。また、そうした考え方は条約という形で確認されています。そのため原子力を利用する国々は自国で出たものは自国で処分しましょうということで事業を進めているのです。
4. 高レベル放射性廃棄物の処理は、他の国でも進めているが、日本と処分方法などに違いがあるのか
スウェーデン、フィンランドは、放射性廃棄物の地層処分が進んでいます。私どもNUMOの技術者が出向いて技術的な調査もしており、並行して広報担当も現地に出向き勉強をしています。これらの国も事業が順調に進んだわけではなく、いろんな議論をした中で、進んでいったということになります。ただ、スウェーデン、フィンランドは、原子力発電所基数が多いところではなく、候補地になっているところも原子力について日頃から理解が高い場所だと聞いています。原子力、放射性廃棄物の問題は、日本より進んでいる各国の国民の中でも知識や、温度差があると聞いています。
5. 候補地は、もう決まっているのではないか
残念ながら現状決まっていません。地層処分について詳しく教えてくださいという自治体はありますが、具体的に地層処分に適しているかどうかという調査に入れるような状況になっていません。地層処分を行うためには様々な技術が必要となります。そのためNUMOだけでなく国の研究機関には技術の人間が多数おり、日頃から瑞浪超深地層研究所や幌延深地層研究センターで堆積岩と結晶質岩(花崗岩)といった日本を代表する岩盤で母岩を特定しない研究を行っているのが現状です。
6. ガラス固化体は本当に大丈夫なのか、1万年も10万年ももつものなのか
ガラスは網目状の分子構造の中に、放射性物質を分子レベルで閉じ込めるという性質があります。ガラスが割れた場合でも放射性物質だけが単体で外に出ることはないということが言えます。ガラス固化体は、多重バリアシステムの第1番目のバリアで酸素と水がある状況下では、ガラスもゆっくりゆっくり溶け出していきます。溶け出していくときに放射性物質の分子レベルが非常に小さいコロイドの状態で水の流れに乗ることは考えられます。それをできるだけ遅らせるため、次のバリアである金属製の容器のオーバーパックで放射能が高い期間地下水とガラス固化体の接触を阻止します。さらにオーバーパックが地下水に接触するのを遅くするためにその周りを緩衝材とベントナイトが主成分の締固めた粘土で閉じ込めます。こうした二重三重の保護を仕立てることにより安全性を高め、溶け出す時間を稼ぐという方法が、地層処分の考え方です。
7. テロ対策は万全なのか
テロ対策が講じられているのかという話は、まだそこまでの状況になっていません。もちろん原子力を扱う施設においては、十分なテロ対策をしていると捉えています。地層処分場に関しても、今後国と協議したうえで、しっかりとした万全の対策をとっていきます。
8. ロケット技術を開発し、宇宙へ飛ばして処理をする方法もあるのではないか
人間の管理が不要な処分方法の候補に挙がったひとつの案として、宇宙への処分もありました。しかしながら、発射技術などの信頼性に問題があり、検討の過程の中で、国際的にも無理だということで選定から外れました。現在は地層処分がいちばん安全な方法ということで各国が取り組んでいます。
9. 再処理しない処分方法があるが、その処理方法はどうなっているのか
先日原子力委員会に提出された学術会議の提言では、使用済み燃料を再処理しガラス固化体にして地層処分する方法だけではなく、直接処分ということも検討すべきというご意見もあります。また、今すぐに候補地を決定するのではなく、暫定的に地上で保管をするべきではないかなど、提言されています。今後、この提言を踏まえてどのような方向に進めていくかは、国のほうでご議論されることになると思います。地層処分が先行している、フィンランド、スウェーデンではガラス固化体ではなく使用済み燃料をそのまま地層処分するという方式になっています。
10. 科学が進歩し放射性廃棄物を無害化できないのか。近い将来、放射能を出さない原子力発電が出てくるのではないか、放射能が軽減できる発明が望まれます
原子力に関わる技術者が日々研究をしていますが、そういったことが可能になれば、技術を取り入れていくと思います。高レベル放射性廃棄物を減らすような技術が革新的に出てくることになれば、あらたな対応も必要になってくると思います。ただ、現状ではガラス固化体を地層に埋めるという方法がベストだと思います。
11. 高レベル放射性廃棄物の処理は、時間経過に頼るしかないことがもどかしい。放射能が減るのに10万年とか100万年という年数がかかるということが、大変なものだというイメージを与えているのではないか
地層に埋めるということが、不確定な要素で。非常に期間が長すぎて本当に大丈夫なのかということだと思います。私どもNUMOは、地層がどういうものなのかということをしっかり研究・調査し、10万年、100万年という長い期間ですが、地層処分しても問題がないという計算を行っています。
12. 安全性への不安がある。想定外のことが起こる可能性はないのか
地震、断層、火山、隆起、浸食などの変動事象については、10万年という非常に長期的な話なので、私どもNUMOはしっかりと処分地を選定するうえで調査を行い、技術開発に取り組んでいます。また、皆様よりいろいろとご指摘いただき、ご意見を聞きながら、技術開発を進めていきたいと思います。
13. 世界の英知を結集して、処分方法を決めるべきだ
日本ではNUMOが実施主体になりますが、諸外国でも同様にスウェーデンのエスケイビー(SKB)、フィンランドのポシバ(POSIVA)、スイスのナグラ(NAGRA)などがあり、それらが連携し技術や手法を取り入れていくというように協定を結び協力しています。

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