
概要調査地区等の選定は、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」に基づき、「概要調査地区の選定」「精密調査地区の選定」「処分施設建設地の選定」の3段階で行うこととなっています。概要調査地区の選定に際して、地層処分施設の設置可能性を調査する区域」を全国の市町村から公募しています。
「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」に基づき、処分施設建設地の選定に至るまでには、次に示す3つの段階を経て進めることとなっています。
| 1.第1段階:概要調査地区の選定 |
|---|
| 第1段階は概要調査地区の選定で、文献その他の資料による調査(文献調査)を行い、文献調査の対象となった地区の中から概要調査地区を選定します。 |
| 2.第2段階:精密調査地区の選定 |
| 概要調査地区について、ボーリング、トレンチの掘削等による調査を行い、概要調査地区の中から精密調査地区を選定します。 |
| 3.第3段階:処分施設建設地の選定 |
| 精密調査地区について、地上での詳細な調査に加え、実際に地下に調査施設を建設し、地層の物理的および化学的性質の調査等を行い、精密調査地区の中から処分施設建設地を選定します。 |
これら3段階を経て処分施設建設地を選定しますが、その第1段階である概要調査地区の選定に向けて、地層処分施設の設置可能性を調査する区域を全国の市町村から公募しています。
文献調査の内容としては、地震、噴火、隆起、侵食、その他の自然現象、第四紀の未固結堆積物(約170万年前以降に堆積し、固結していない地層で強度が低い)、鉱物資源等の種々の項目に関する全国的な情報に加えて、文献調査の対象となる地域に関する過去の調査や工事の記録、大学の研究者の論文の収集等を行うことを考えています。
高レベル放射性廃棄物を地下に長期間、安定的に閉じ込めておくためには、地震、火山等の活動の影響が少ない安定した地層を選ぶ必要があります。火山や断層活動等が地下の処分施設を破壊したり、廃棄物を地表に持ち上げたりすること等がない地層を選ぶため、火山・地震・断層活動や、隆起・侵食活動等を調べます。
地層処分は、高レベル放射性廃棄物を人間とその環境から隔離するものです。経済的に価値が高い鉱物資源が地下に存在していれば、遠い将来に処分施設に関する記録が喪失した場合、人間が知らずに調査で立ち入り、採掘することが考えられます。鉱物資源が存在しない場所を選べば、処分施設に人間が近づく可能性は小さいと考えられるため、鉱物資源の有無等について調査します。
概要調査地区において、地表踏査、物理探査、ボーリング、トレンチの掘削等を実施し、処分を行おうとする地層およびその周辺の地層、それらの地層を構成する岩石や地層内の地下水位の状況等に関する調査を地表から行います。
| 地表踏査 | 地表面で行う現地調査。地表で確認できる事項、例えば、地層・岩石の分布、地質構造、活断層の分布等を調べる。 |
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| 物理探査 | 人工的に発生させた地震波や電磁波等を利用して、空中、地上、水上等から地下の状況を間接的に調査すること。地質構造の状況、鉱床の有無等を調査することができる。 |
| ボーリング | 地下の地質状況等を調べるため、地中に直径数cm ~十数cm程度の円筒状の孔を掘って行う調査。この際に採取した岩石試料、孔を用いた各種の計測等によって、地下の岩石、地下水等に関するさまざまな情報を取得することができる。高レベル放射性廃棄物の地層処分では、ボーリング調査を行う深さは、数百m~千m 程度となる。 |
| トレンチ | 活断層の既往歴を調査するために、断層線を横切る方向に細長い溝を掘り、断層のずれかたや地層の年代を測定して、断層の動いた年代などを調べる調査。 |
日本の地下深部には地下水が一般的に存在します。このため安定な地層においても数十万年もの長い期間が経過するうちには、地層処分された高レベル放射性廃棄物に地下水が接触し、放射性物質が地下水中に出て、さらに地下水が移動することによりやがて人間の生活環境に達する可能性を考えておく必要があります。このようなことから、地下水に対する配慮が十分になされることが重要なため、地下水について調べます。
精密調査地区においては、地上での詳細な調査に加え、地下に調査施設を建設し、深部の地層を構成する岩石や地下水等に関する詳細な調査を行います。