
日本では、エネルギー資源を有効に活用する観点から、原子力発電所で使い終わった使用済みの燃料を再処理し、再び燃料として利用する「原子燃料サイクル」を原子力政策の基本としています。
その原子燃料サイクルの過程で、高レベル放射性廃棄物の他に、低レベル放射性廃棄物のひとつで、発熱量が小さく半減期(最初にあった放射能の量が半分になるまでの時間)が長い「長半減期低発熱放射性廃棄物(TRU廃棄物※)」と呼ばれる放射性廃棄物が発生します。この中の一部については高レベル放射性廃棄物と同様に、私たちの生活環境から長期間にわたり隔離するため、地下300メートルより深い地層へ処分(地層処分)することが必要なものがあります。
この地層処分をする必要がある低レベル放射性廃棄物を、地層処分を行う低レベル放射性廃棄物と呼びます。
※TRU廃棄物:使用済燃料を再処理する再処理工場等の操業および解体に伴って発生する低レベル放射性廃棄物。ウランより原子番号が大きい放射性核種(TRU核種:Trans-uranium)を含む廃棄物であることからTRU廃棄物とも呼ばれている。

Q.地層処分を行う低レベル放射性廃棄物にはどのようなものがあるの?
A.使用済燃料を再処理する再処理工場や、再処理によって使用済燃料から回収されたウランとプルトニウムを再び原子力発電の燃料として加工するMOX燃料工場の操業や解体に伴って発生する低レベル放射性廃棄物の中で、使用済燃料の燃料被覆管の切断片(ハル)や燃料集合体の末端部であるエンドピース、再処理工場内の使用済みの排気フィルター(廃銀吸着材)、放射能が一定レベル以上の濃縮廃液や雑固体廃棄物です。