地層処分 NUMO ニューモ 原子力発電環境整備機構 Nuclear Waste Management Organization of Japan 地層処分 NUMO ニューモ 原子力発電環境整備機構 Nuclear Waste Management Organization of Japan

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関連Q&A

地層処分に関するご質問

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原子力発電に伴って生じる放射性廃棄物は、高レベル放射性廃棄物と低レベル放射性廃棄物の二種類に分けられます。

日本では、原子力発電所で使われた燃料(使用済燃料)を再処理し、ウランやプルトニウムを取り出して有効に利用することとしていますが、この際に再利用できない放射能レベルの高い廃液をガラス原料と高温で融かし合わせ、ステンレス製の容器(キャニスター)の中で冷やし固め、ガラス固化体とします。このガラス固化体を高レベル放射性廃棄物と呼びます。なお、使用済燃料を再処理せずにそのまま処分(直接処分)する国では、使用済燃料そのものが高レベル放射性廃棄物となります。

低レベル放射性廃棄物は、発生場所や放射能レベルにより区分されており、原子力施設から発生する放射性廃棄物はこの表のように区分されます。

地層処分の対象は、高レベル放射性廃棄物と一部の低レベル放射性廃棄物(地層処分相当低レベル放射性廃棄物)です。

A

地層処分の処分施設への地震の影響には、地震の「揺れ」の影響と、活断層による処分施設の破壊が挙げられます。

地震の「揺れ」については、その影響を詳しく調査・評価し、処分施設建設地で見込まれる地震の揺れに十分に耐えられるように設計します。なお、地震が発生した場合の地下深部の揺れは、地表に比べて小さく(1/3~1/5)なります。

また、埋設した後の高レベル放射性廃棄物は、地震時は周囲の岩盤と一体になって揺れるため、地震の揺れによって破壊される可能性は極めて小さいと考えられます。

活断層による処分施設の破壊については、処分施設建設地を選定するための調査において詳細な調査を行い、繰り返し活動すると考えられる活断層を回避して処分施設を設置することにより対応します。

これらのことから、地震が多い日本でも、安全な地層処分が可能だと考えています。

A

地下の深部は、酸素が極めて少ないことから錆びなどの物質の変質が起こりにくい、地下深部の地下水の動きが極めて遅いため物質が移動しにくい、といった「物質を閉じ込める力」を持っています。したがって、放射性廃棄物を地下に埋設することで、人間の生活環境に影響を及ぼさないように数万年以上の長期にわたって安全・確実に隔離し閉じ込めることができます。

また、放射性物質が地下水によって地表近くまで運ばれ、将来の世代に影響を与えることがないよう、処分地選定のための調査を入念に行い、地下施設や人工バリアの設計に際して十分な対策を講じることに加え、そのような影響が十分小さいことを確認していきます。

A

風評被害が生じないよう、全てにおいて安全を最優先に取り組むとともに、地層処分事業に関する全国の皆さまへの理解活動をしっかりと実施し、地域の経済などへの悪影響をできるだけ予防する措置を検討・実施していきます。

それに加えて、万一、風評被害が発生した場合には、誠意をもって協議をさせていただきます。

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まず、地層処分で取り扱う「高レベル放射性廃棄物」等の廃棄物は、ウランやプルトニウムがほとんど含まれておらず、原子力発電で利用している連続した核分裂反応が起きることはないため、爆発によって広範囲を汚染することはありません。

地上施設では、施設の壁に十分な厚さを持たせることで放射線を遮蔽することができます。また、施設内の気圧を外部より低く保つことにより、万が一施設内で放射性物質が漏洩しても周辺環境に漏れることを防止します。さらに、地上・地下施設ともに地震や津波などの自然災害への対策を講じます。加えて、事故の発生に備えた環境モニタリング体制などを整備します。

操業後に処分施設を埋め戻した後でも、放射性物質が地下水によって地表近くまで運ばれ、将来の世代に影響を与えることがないよう、あらかじめ処分地選定のための調査を入念に行って火山活動や活断層の影響を避けるとともに、個別の地質環境に応じて人工バリアの設計に十分な対策を講じ、そのような影響が十分小さくなることを確認していきます。

A

2000年のNUMO設立後、2002年に公募を開始し、まずは地層処分事業の認知度の向上および応募の獲得を目指し、広く理解活動を進めてきました。

これらの活動により、認知度については一定の効果が得られましたが、2007年に高知県東洋町で応募が取り下げられたことの反省を踏まえ、以降はシンポジウムやワークショップなどの対話活動や、新聞やテレビCMなどメディアを活用した情報発信を通じ、特に安全性について理解いただける活動を実施しました。

その後、2017年に、国が「科学的特性マップ」を公表したことを受け、全国各地で対話型全国説明会を実施し、広くみなさまに、地層処分についてのご理解をいただくための活動を続けています。

一方、技術開発については、海外との情報交換や共同研究等を行い、2010年には事業を進めるための技術的な準備ができたことを報告した「2010年技術レポート」を発表しました。また、震災後は安全性についての再確認を行いました。

その後、これまでに蓄積されてきた科学的知見や技術を統合し、実施主体として、日本の地質環境に対して安全な地層処分を実現するための方法を説明し、技術的な取り組みの最新状況を提示するものとして、2018年に「包括的技術報告書」(レビュー版)を取りまとめました。

A

私たちが地層処分をする高レベル放射性廃棄物、すなわちガラス固化体は、原子力発電所で使われた燃料(使用済燃料)を再処理し、ウランやプルトニウムを取り出した際に残る、再利用できない放射能レベルの高い廃液を、ガラス原料と高温で融かし合わせ、ステンレス製の容器(キャニスター)の中で冷やし固めたものです。

これには、ウランやプルトニウムなどの核分裂性物質はほとんど含まれていないため、ガラス固化体が臨界(*1) 状態になることはありません。また、ガラス固化体には、化学的に爆発を引き起こす物質や引火する物質も含んでおらず、爆発するようなものではありません。

なお、ガラス固化体の放射能レベルは、時間の経過とともに減衰し、発熱量も減少していく性質があります。また、ガラスは主成分であるケイ素やホウ素等の原子が網目のような化学構造を作っており、そこに大きさや性質の違うさまざまな原子を均質かつ安定に取り込むことができます。ガラス固化体では、放射性物質がこのガラスの網目のような構造に取り込まれているので、水に接したとしても放射性物質だけが流れ出るということはなく、安定した状態となっています。

(*1) 臨界:(1回の核分裂の結果放出された中性子がちょうど平均1回の核分裂を引き起こして、毎秒起こる核分裂の回数が時間とともに変わらず)核分裂の連鎖反応が維持されている状態

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原子力発電で使い終わった燃料(使用済燃料)を、それに含まれる有用物質を分離して燃料に利用するために再処理するか、再処理せずにそのまま廃棄物として地層処分する(直接処分する)かは、各国がそれぞれの国情に応じて選択しています。そのいずれにしても、地層処分が必要であることには変わりがありません。

日本は、資源の有効利用および廃棄物の量を減らす、有害度を低減する観点から、使用済燃料を直接処分せず、再処理して分離した有用物質を燃料に加工する「原子燃料サイクル」を基本政策としています。

A

高レベル放射性廃棄物は、製造直後には強い放射線を出しますが、製造後50年後には放射能の約80%が失われ、1000年後には99.9%以上が失われます。その後、放射能はゆっくりと減少し続けますが、天然ウラン鉱石と同程度まで減少するには、数万年以上かかります。このような放射性廃棄物が将来世代の生活環境に影響を及ぼさないようにするためには、人間による管理を必要とせず、地上での自然災害や戦争・テロなどの影響を受けない、地下深くの安定した岩盤に地層処分するべきということが、国際的な共通認識となっています。

また、放射性物質が地下水によって地表近くまで運ばれ、将来の世代に影響を与えることがないよう、処分地選定のための調査を入念に行い、地下施設や人工バリアの設計に際して十分な対策を講じることに加え、そのような影響が十分小さくなることを確認していきます。

※Bq(ベクレル)とは放射能の強さを表す単位(G:ギガ 1Bqの10億倍)

※上図は対数目盛で表記

図. 高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の放射能の時間的な変化

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処分事業は、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(最終処分法)」に定められた「文献調査」「概要調査」「精密調査」という調査を段階的に行い、処分施設の建設に適した場所を絞り込んでいきます。

その後、選定された処分地で、施設の建設を進めながら、建設が終了した領域で操業(高レベル放射性廃棄物の搬入・設置・埋戻し)を並行して行い、最終的には全ての坑道を埋め戻し、処分場を閉鎖します。閉鎖するまでに50年以上かかる見通しなどを踏まえると、100年以上の長期にわたる事業となります。

文献調査に関するご質問

A

基本的には、科学的特性マップの作成に用いられた全国規模で整備された文献・データにおいて、火山や活断層、鉱物資源などがないといった、好ましい特性が確認できる可能性が高い場所になります。

例えば、科学的特性マップにあるグリーンの地域およびグリーン沿岸部は、好ましい特性が確認しやすい場所になり得ますが、科学的特性マップの作成に用いられた文献・データの最新版を参照するなどして、調査の実施見込みについて確認します。

A

文献調査は、全国規模の文献・データに加え、地域固有の文献・データを机上で調査するものです。その位置付けは、地層処分に関心を示していただいた地域の皆さまに、事業をさらに深く知っていただくとともに、更なる調査(概要調査)を実施するかどうかを検討していただくための材料を集める事前調査的なものです。

したがって、処分場の受入れを求めるものではありませんし、文献調査後に概要調査、概要調査後に精密調査に進もうとする場合には、市町村長および都道府県知事のご意見を聞き、反対の場合は先へ進みません。

A

法律(「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」)に基づき、地下深部の安定性等について、文献による調査(文献調査)、地表からのボーリングによる調査(概要調査)、地下の調査施設における調査(精密調査)を段階的に行っていきます。

合わせて、周辺の自然環境や地域の経済社会に及ぼす影響についても調査をしていきます。

これらの調査は、結果はもちろん、計画の段階や調査中の段階においても、随時、自治体を含む地域のみなさまに情報を共有しながら、意見をお伺いする形で進めていきます。

地下深部の安定性等について、次の段階に進もうとするときは、法律に基づき、市町村長や都道府県知事の意見を聴くこととしており、その意に反して次の段階に進むことはありません。

A

学会や国の研究機関により地域別に整備されている文献・データや、特定の地域に関する学術論文が考えられます。

(注1)黄色網掛け範囲の資料は、文献調査で新たに使用される文献・データを示します。(網掛け以外の資料は、科学的特性マップの作成で用いられた文献・データです。)文献調査対象地区に関連した文献・データを収集します。なお、地区によっては該当する文献・データがない可能性もあります。

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文献調査では、過去の地震や津波等を記した古文書を探すことより、地域の地質や地下水などに係わる科学的情報をこれまでの研究論文などからできるだけ多く収集することが中心になります。

地質を研究した論文には、例えば岩石の放射年代測定(*1)や火山灰分析(*2)による噴火時期の推定などにより、数十万年前より古い時代に形成された地層や火山活動等に関する情報が含まれています。なお、このような年代推定に用いる岩石や火山灰といったサンプルは、ボーリング調査(*3)や地表踏査(*4)等により採取されます。

文献調査段階では、こうした科学論文等に含まれている情報から、地層処分に影響を及ぼす可能性のある火山や活断層などがその地域や周辺地域にないかどうかなどの確認を行います。

*1 放射年代測定:岩石に含まれる放射性元素が時間とともに変化することを利用して岩石が形成された年代を求める方法。
*2 火山灰分析:火山灰の成分から噴火の形式やその時期などを調べる方法。
*3 ボーリング調査:地上、水上から、地中に直径数センチメートル~数十センチメートルの円筒状の孔を掘り、採取した岩石資料や孔を用いた各種の計測により、地下の地質性状、地下水の性状(成分や流れやすさ等)を調べる方法。
*4 地表踏査:地表面において、地層や岩石の分布や性状、地質構造、温泉や湧水・地下水(井戸)の性状、活断層の分布や性状等を調べる方法。

A

「科学的特性マップ」は、火山活動や断層活動といった自然現象の影響や、地下深部の地盤の強度や地温の状況など地層処分に関する地域の科学的特性を、既存の全国データに基づき一定の要件・基準に従って客観的に整理し、全国地図の形で示すものです。

「科学的特性マップ」によって、地層処分を行う場所を選ぶ際にどのような科学的特性を考慮する必要があるのか、また、それらの科学的特性を有する地域は日本全国にどのように分布しているのか、といったことが、大まかに俯瞰(ふかん)できます。

2017年7月28日、経済産業省資源エネルギー庁により「科学的特性マップ」が提示されました。

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