エネルギー環境教育教職員セミナー (九州)
~電気のゴミ(廃棄物)をESDの視点から考える~

開催日時 平成25年11月16日 (土) 10:00〜16:15
会場 TKPガーデンシティ博多 高千穂
〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目4番8号  サットンホテル博多シティ5F
内容 10:00~10:10 開会挨拶
10:10~10:25 参加者どうしの自己紹介
10:25~12:00 エネルギー問題に関する知識・意識・疑問の共有化
12:50~13:55 情報提供 原子力発電環境整備機構(NUMO)
13:55~14:10 実践事例の紹介
14:10~15:05 質疑応答
15:10~16:10 グループ討議、及びまとめ総評
16:10~16:15 講評と今後に向けて

ワークショップ 当日の様子

平成25年11月16日(土)福岡県福岡市のTKPガーデンシティ博多において「エネルギー環境教育教職員セミナー ~電気のゴミ(廃棄物)をESDの視点から考える~」が開催されました。ご応募いただいた、九州地区の教職員や大学生の方々(17名)にご参加いただきました。

冒頭、『高レベル放射性廃棄物やそれを取り巻く現状を皆様に知っていただき、次世代を担う子供たちと一緒に考える授業づくりを考えていただきたい』という趣旨説明が行われました。

長崎大学教育学部 藤本登教授の進行に添って、エネルギー問題やゴミ問題を、どの校種のどの場面で扱っているか、参加者どうしで共有するワークショップが行われました。

午後からは、NUMOより、「高レベル放射性廃棄物について」「高レベル放射性廃棄物の処分方法」「地層処分と日本の地下利用」「諸外国の状況」などについて説明が行われました。さらに、物質を閉じ込めるガラスの性質を理解する実験や、粘土の粒子が水を吸って膨張する実験なども行われました。続いて、中学校の先生によるエネルギー環境学習の実践事例の紹介があり、その授業で利用された実験キット「はかるくん」を全員で体験。放射線の測定も行いました。

グループ討議に入る前に、参加者からの質問を集め、NUMOの担当者が寄せられた質問に回答をしました。

グループ討議では藤本教授より「高レベル放射性廃棄物を授業で扱うとしたら、学年や教科・単元をどのように設定するか、そしてどのように扱うか」という議題が示され、各グループで活発な議論が行われました。

参加者の皆さんは「小学校」「中学校」「大学」「小・中・高・大混合」の4グループに分かれて議論を行いました。午前中のワークショップで共有したエネルギー環境学習やゴミ問題などの様々な学習単元を、どのように結びつけるか、授業目標をどのように設定するか、などのアイディアを発表していただきました。

NUMOからの説明


長崎大学藤本教授


グループ討議で出された意見(抜粋)

    ○小学生にはこの課題は難しいかもしれない。しかし、これからの未来を担う子供たちが、みんなでしっかりと話し合いの場を持って、民主的に物事を決める姿勢や態度を身に着けること、また、偏見ではなく客観的なデータをもって物事や自分たちの進む方向性を決める考え方を、総合的に育成することが日本の未来にとって重要だと考える。

    ○中学校の家庭科「消費生活」の単元では、電気料金にも地層処分を進めるための料金を含まれていることを導入として紹介すると良いのではないか。地層処分の現状を環境教育の視点で学習して、持続可能な社会とは何かを考えさせるのであれば「正しい知識を身に着けることが必要」だという議論があった。

    ○さまざまな教科で環境問題やごみ問題を学習する機会がある。中学3年生の最後に総合的な学習の時間を使って、エネルギーや環境問題について、教科の先生ではなく担任の先生や学年単位で行う授業として、このテーマを議論する時間が必要ではないか。