エネルギー環境教育教職員セミナー (関東)
~ESDの視点からエネルギー問題の課題を考える~

開催日時 平成26年1月13日 (月・祝) 10:00〜16:25
会場 AP東京 八重洲通り 12階 F+G
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目10番7号 KPP八重洲ビル12階
内容 10:00~10:05 開会挨拶
10:05~11:40 講演「エネルギー環境問題の今と、これから」
11:50~12:30 オリエンテーション「エネルギー環境問題とESD」
13:15~14:40 情報提供「放射性廃棄物の現状と課題」
14:50~15:45 グループ討議 「授業案の作成に向けた課題の共有化と話し合い」
15:45~16:05 発表
16:05~16:25 講評

ワークショップ 当日の様子

平成26年1月13日(月・祝)、東京都中央区のAP東京 八重洲通りにおいて「エネルギー環境教育教職員セミナー ~ESDの視点からエネルギー問題の課題を考える~」が開催されました。ご応募いただいた、関東地区の教職員の方々や大学生の方々(16名)にご参加いただきました。

冒頭、NUMO山路理事長から、「NUMOは高レベル放射性廃棄物の処分場の選定から、建設、操業、閉鎖までを担う事業主体である。2002年から処分場の場所を募集しているが、残念ながら、処分場はまだ決まっていない。一方で、高レベル放射性廃棄物自体は既に存在している。このような状況で、私たちの世代の中で解決していく方法を考えていきたい。様々な社会的な課題に関して、教職員のみなさまには学校教育の場で議論していただければありがたい」と開催趣旨説明がありました。

午前中は、いわき明星大学科学技術学部教授の東之弘氏より「エネルギー環境問題の今と、これから」というテーマで講演が行われました。東日本大震災当時の福島の状況、日本のエネルギーの現状、新エネルギー、福島県におけるエネルギー教育の事例についてお話がありました。

また、ESDの視点における社会科・理科の内容と課題について、玉川大学教授の峯岸誠氏と全国中学校理科教育研究会前会長の高畠勇二氏よりお話がありました。

午後は、NUMOより、「地層処分事業の概要」「高レベル放射性廃棄物がどれぐらいあるのか」「高レベル放射性廃棄物の処分方法」「地層処分の特徴」「諸外国の状況」について、情報提供が行われました。その際、緩衝材に使用されるベントナイトの性質についての実験が行われました。また、参加者からの質問に対して、NUMOが回答を行いました。

グループワークでは、「授業案の作成に向けた課題の共有化と話し合い」という議題が設定され、活発な議論がなされました。参加者の皆さんは3グループに分かれ、ESDに関する指導計画について議論を行いました。

 

いわき明星大学科学技術学部 東之弘教授


NUMO 山路理事長


グループ討議で出された意見(抜粋)

    ○総合的な学習の時間でエネルギー環境教育について取り組んでいくのがよいと考えた。年間70時間あるが、その中で7~8時間程度取り組めるとよい。そこで、社会や理科も絡めていけるとよい。

    ◯火力・水力・原子力発電以外に、太陽光発電・地熱発電などの新エネルギーにも目を向ける。子どもたちに未来について考えてもらえればいい。自分とエネルギーのいい関係について子どもたちが考えていけるような授業ができたらいい。

    ○国際公約として温暖化をストップさせるために、CO2の排出量を少なくすると言ったにもかかわらず、現状では火力発電所をどんどん稼働させてしまっており、現実では増えてしまっている。これから先、原子力を少なくして、石油に依存する発電所を作っていくことはよくないのではないか。現実のことをしっかり子どもたちに考えさせる。そういう中で、どのようなエネルギー源がいいのかということを子どもたちに話し合わせる。

    ○様々な新しい再生可能エネルギー、例えば、小水力、バイオマスなどから、エネルギーの地産地消の問題を考えさせて、持続可能な将来を考えさせる上で、現実の子どもたちに将来のエネルギーをどうしていったらよいかを考えさせる。