とてもとても昔
太陽が出ると明るくなり、
沈むと暗くなる、そんな時代があった
やがて人は火を起こし、電気を作り
いつだって、光を
手に入れることができるようになった

そんな中で生まれたのが
僕エレク!電気の精
電気をみんなにあげることが
役割の妖精さ

みんなが使っている電気は
いろんな方法で作られているね
その中の一つの方法が原子力発電!
僕は日本の原子力発電で生まれたんだ
みんなが電気のある生活を
楽しんでくれていてすごく嬉しい!

でも、いま僕には
困っていることがあるんだ



実は、僕の家には
『ゴミ箱』がないんだ…
いま笑ったでしょ?
でも、普通のゴミ箱じゃないんだよ


原子力発電は一度使用された
燃料のうち
95%が再利用されるんだけど
残りの5%はとても高い
レベルの放射線を出すゴミで
適切に処分されなければいけないんだ
つまり原子力発電で発電をすれば
電気のゴミが出ているんだよ

そう、その
「原子力発電から出る電気のゴミ」を
捨てるゴミ箱が僕の家にはないんだ!
今回はその「原子力発電のゴミ」を
わかりやすく「電気のゴミ」として
お話しするね



じゃあ、その電気のゴミを
どうしているかって?

今は家の中に置いているんだけど
そろそろ置き場所がなくなりそうで…
だから僕は今、このゴミの
行き場所を探しているんだよ!

でもなかなか問題が山積みでさ…


今、日本では高いレベルの放射線を出す
電気のゴミをガラスと融かし合わせて
施設で30〜50年間厳重に
保管しているんだ

でも今後 数万年も
管理し続けられるかどうかわからない

だから、人類にとって一番安全な方法が
地層処分だと言われているんだよ


海外では、オーロラで有名な
「フィンランド」が
電気のゴミが最後に行き着く場所を
2016年から作りはじめて
2020年代には実際に処分し始める予定だよ


僕のお友達のオンカロンちゃんは
もうあと少しでできるって喜んでいたよ!


みんなあんなにも僕たち
電気に頼っているのに
いざ使い終わってしまうと
誰も見向きもしてくれないんだよ

電気のゴミの処分の仕方が
示されてから
もう40年経つのに…
僕は、いま使っている電気じゃなくて
これまでに使ってきた
電気のゴミの話をしているのに
「原発」に反対をしているからといって
このゴミについて
話し合わない人たちもいるんだ

「なんとなく不安」だから
電気のゴミの行き場所を作るのは
嫌だという人もいるし
電気のゴミに関心がない
誰かが何かやってくれるんじゃない?
という人も多いね


