英国の高レベル放射性廃棄物処分の実施主体(RWM社)の主席科学技術者チェリー・ツィード氏にご講演いただきました

2019年6月14日、英国の高レベル放射性廃棄物処分の実施主体であるRWM社主席科学技術者チェリー・ツィード氏より、英国における地層処分の最新状況についてご講演いただきました。

 

英国では、2018年12月に政府による新たなサイト選定プロセスの発表があり、これを受けて実施主体であるRWM社が、「初期対話」と呼ばれる取り組みを開始したところです。これは、広く市民に地層処分を知ってもらうための理解促進活動で、ゆくゆくは地域におけるサイト選定プロセスや地域振興に関する対話へと発展することを目指しています。また、RWM社は、この初期対話を行うことは、地層処分場の受け入れを約束するものではないことも示しています。英国では、2013年に関心を表明していた地域がサイト選定プロセスから撤退して以降、地域社会における情報提供やコミュニケーションがこれまで以上に重要視されるようになってきました。当日講演いただいたツィード氏自身も、科学技術者として地層処分の技術的検討に携わる一方で、一般の方々との対話や大学での講義等に積極的に取り組まれています。

 

RWM主席科学技術者チェリー・ツィード氏による講演

講演会の様子

 

また、講演会終了後には、NUMOの若手職員とツィード氏による意見交換会が開かれました。英語での意見交換に、最初は緊張感が漂っていたものの、サイト選定における対話活動の重要性や人材育成、放射性廃棄物処分の分野におけるキャリア形成等、話題は尽きず、時間はあっという間に過ぎていき、海外実施主体との良い交流の機会となりました。

 

RWM主席科学技術者チェリー・ツィード氏による講演

若手職員との意見交換会