地下300mの世界地下300mの世界

タイムカプセルを埋めたことはありますか?

未来に向けて過去を伝えてくれるタイムカプセル。

実は、自然界にも「タイムカプセル」があるのです。
そしてその年数は桁違い。
何百万年も昔の物がかつての姿のまま残っていたという事例があります。

私たちの暮らす地上では、
あらゆるものが目まぐるしく姿を変えます。

野原は人の開発によって街になり、
硬い岩も何千年・何万年と
時を重ねるにつれて風化していきます。

どのような工夫をすれば、
何千年・何万年と物を保存できるのでしょうか?

採石場で見つかった
200万年前の木⁉

1970年代、イタリアの採石場で直立姿勢のまま粘土に埋もれていた木の根と幹が発見されました。

木はノコギリで切れるほどの良い保存状態にありながら、その年代を測定すると、なんと約200万年以上も前のものであることが分かったのです。

採石場で見つかった200万年前の木

自然のタイムカプセル

採石場は、かつては沿岸湖の沼地でした。
そこには木が何本も生えていましたが、湖と近隣沿岸から粘土が堆積したことで、生木のまま埋まってしまったと考えられています。

地中では主に水と酸素によって物質が劣化しますが、粘土には“水を通しにくい”という性質があるため、
粘土に埋もれた生木は水に触れて劣化や化石化することなく、約200万年もの間、その状態を維持していたのです。

地下は
長期保存に適した環境

地上と地下深部の対比

イタリアの採石場で偶然発見された約200万年前の木々は、人によって多くが切り倒されてしまいました。
地上は地下よりも風化などの自然現象や自然災害のほか、人間活動の影響も受けやすいため、物質を長期間保存することは困難です。

一方で地上から遠く離れた地下深部には、物質が動きにくく、酸素が少ないことから劣化しにくいという性質があるため、何千年・何万年と大きく環境が変化していない場所が多く存在しています。

出典:放射性廃棄物管理 のためのアナログカタログ (和訳版)(NUMO,2019)

長期保存のための
POINT

  • 物質は酸素と触れることで劣化する
    (化学反応)
  • 地下深部は地上から隔離されているため、人による影響を受けにくい
  • 地下深部には数万年以上も環境が
    安定している場所が多く存在する

粘土の“水を通しにくい性質”
活用した「地層処分」

地層処分

今、日本を含む世界の国々で、「地層処分」の実現に向けた取組みが進められています。

「地層処分」とは、原子力発電に伴って発生した廃棄物を地下深くの安定した岩盤に埋設する処分方法です。

原子力発電で使い終えた燃料(使用済燃料)の中には、まだ使える燃料がたくさん残っているので、
日本ではこれをリサイクルして再び燃料として利用することにしています。

使用済燃料をリサイクルする過程で残る放射能レベルの高い廃棄物を「高レベル放射性廃棄物」といいます。

地層処分

安全に隔離し続けるために

高レベル放射性廃棄物は、数万年以上にわたって放射能が残るため、人間による直接の管理を必要としない最終処分を行うべきであるとの考えから、日本で原子力発電を始める以前より、様々な方法が国際機関や世界各国で検討されてきました。

高レベル放射性廃棄物の破棄方法

地層処分の方法

地層処分の方法

地層処分は地下深部の“物質を閉じ込める”
“地上から隔離する”という性質を活用した処分方法ですが、物質を閉じ込める性能をより高めるために、人工的なバリアを施してから高レベル放射性廃棄物を埋設します。

ガラスと融かしあわせて作られたガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)が地下水に接触しないよう、厚さ約20cmのオーバーパックと呼ばれる金属製容器に封入し、厚さ約70cmの粘土で覆ったうえで、地表から300m以上深い安定した岩盤に埋めます。

この時使う粘土は「ベントナイト」といい、水に触れると膨張し水が通りにくくなる性質をもっています。

地層処分の方法

将来に
先送りしないために

日本にある高レベル放射性廃棄物は、既にある使用済燃料をリサイクルすることによって発生するものを含めると、ガラス固化体で約26,000本分(※)になります。

しかしこれを地層処分する場所は、まだ決まっていません。

廃棄物を発生させた現世代として負担を将来世代に先送りにしないよう、
みなさんも一緒に考えていきませんか。

※2022年3月時点

イチから知りたい!地層処分と文献調査イチから知りたい!地層処分と文献調査

タイアップ記事

Channel NUMO

  • 5つのわかりやすい動画でコンパクトにご説明

    地下350mで地層処分の研究を行う施設を探検!
  • 青森県六ヶ所村の
    原子燃料サイクル施設に潜入!

    地下350mの世界を体験!<br>幌延深地層研究センターVRツアー
  • オンカロを訪ねる

    オンカロを訪ねる

Instagram

Official Account
2025.07.31
-
NUMOのオウンドメディア『シン・ちか通信』vol.14が発刊されたよ!

山口理事長のEDRAM会議参加やオンカロ(フィンランド)への訪問、スウェーデン訪問団とNUMO職員の意見交換、「日本地球惑星科学連合2025年大会」へのブースに初出展などについて紹介しています。

NUMOに関する最新ニュースをお届けしているから、ぜひ見てほしいな😊
夏を感じる色鮮やかなひまわりと一緒に写真を撮ってもらったよ🌻
そこにも注目してね~

======
最新の『シン・ちか通信』はこちらからご覧いただけます。@numo.jp のHPから入り、
「地層処分について>資料集>シン・ちか通信バックナンバー」
または、 @numo.jp のHPから入り、トピックスの『シン・ちか通信』を選択

#地層処分#NUMO#シンちか通信#告知#広報誌#広報誌デザイン#グーモ#ぬい撮り#ぬいどり#ぬいすたぐらむ#ぬい撮り部#ぬい撮り写真部#ぬいぐるみ#グーモぬい#地層処分#NUMO
2025.07.25
-
【出前授業】

長崎大学・宮崎大学で実施した地層処分についての出前授業の様子です!

=====
次世代層に地層処分事業への関心を持っていただくために、NUMO職員が全国各地の学校を訪問し、出前授業を行っています。講義のほか、先生方にご協力いただき、実験やディスカッションなど、内容はご希望に沿ってアレンジして地層処分について考える場を作っていきたいと思います。

詳しくは、ストーリーのハイライトからご覧ください。

#学生向け#学生#大学#長崎大学#宮崎大学#ディスカッション#地層#ベントナイト#実験#出前授業#ぬい撮り #ぬいどり #ぬいすたぐらむ #グーモくん #ぬい撮り写真部 #ぬいぐるみ #グーモぬい #地層処分 #NUMO
2025.07.18
-
【夏休み自由研究シリーズ第2弾!】

今回は、スライムで火山をつくるを自由研究のアイデアを紹介するよ!

NUMOのホームページには、『博士とチカちゃんの自由研究』という、
身近な場所や身の回りの材料でできる、
自由研究のアイデア(実験・観察)を紹介しているページがあるんだ。
今回紹介したもの以外にもたくさんあるから、ぜひ見てみてね~!

======
『博士とチカちゃんの自由研究』はこちらからご覧いただけます。
@numo.jp のHPから入り、「地層処分について>キッズコンテンツ>博士とチカちゃんの自由研究」

#夏休み#宿題#自由研究#実験#地層#夏休みの工作#夏休み工作#夏休みの宿題#課題#子育て#教育#ぬい撮り#スライム#火山#マグマ#ぬいどり #ぬいすたぐらむ #グーモくん #ぬい撮り写真部 #ぬいぐるみ #グーモぬい #地層処分 #NUMO
2025.07.08
-
今年も暑い夏がやってきたね😵‍💫熱中症は室内でも発症してしまうんだよ!そこで今回は、室内でできる熱中症対策を紹介するよ!
みんなもしっかり対策をしようね👊

#夏 #暑い #熱中症 #熱中症対策 #暑さ対策 #水分補給 #モグラ #もぐら #グーモ #ぬい撮り #ぬいどり #ぬいすたぐらむ #ぬい撮り部 #ぬい撮り写真部 #ぬいぐるみ #グーモぬい #着ぐるみ #地層処分 #NUMO
2025.06.30
-
6月に見ごろを迎えるあじさいは、土の水素イオン指数(pH)によって、花の色が青色やピンク色に変化するんだって!グーモ君はどんな色のあじさいを見つけたのかな?

#地層処分#NUMO #紫陽花#あじさい#紫陽花の季節#紫陽花祭り#梅雨#季節の花#季節を楽しむ#ph#酸性#アルカリ性#はなすたぐらむ#ぬいすたぐらむ#地層#高レベル放射性廃棄物#ガラス固化体#グーモ#グーモ君
2025.06.20
-

【海外との連携・協力 ~スウェーデンのSKB関係者らがNUMOを訪問~】
 
6月16日、SKB(スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社)の関係者の方々にNUMOへお越しいただき、意見交換を行いました✨
 
学校教育や対話活動、研究開発の紹介を担当するSKB職員の方々から、科学技術的な内容を一般の方に伝える際の工夫点などについてご説明いただきました。
その後、NUMOとSKBの双方が抱えているコミュニケーション活動の知見や課題意識の共有を行いました。
 
NUMOは今後も世界の叡智を結集し、地層処分の実現に向けて取り組んでまいります!

#地層処分#NUMO#告知#グーモ#SKB#スウェーデン#講演会#講演
2025.06.13
-
【マイナビのYouTube番組「Human」でタイアップ番組を公開中!】

「EXPO 2025 大阪・関西万博」の電気事業連合会パビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」の屋外イベントスペースを舞台として、カリスマ保育士・育児アドバイザーのてぃ先生 @tsenseidayoをゲストに、4月27日にNUMOが行ったクイズ大会の模様をご紹介!

てぃ先生 とたくさんの子どもたちがエネルギーや地層処分に関するクイズを楽しんでいる様子をぜひご覧ください✨

また、電気事業連合会のパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」の内部もご紹介しています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
番組はストーリーのハイライトからご覧いただけます。

#地層処分#NUMO#Human #万博#EXPO2025大阪関西万博#電気事業連合会パビリオン#電力館#可能性のタマゴたち#大阪#てぃ先生#クイズ大会#サイエンスショー#エコ#番組#SDGs#イベント#電気事業連合会#電気#地下#地層#高レベル放射性廃棄物#グーモ#グーモ君
2025.06.11
-
NUMOのオウンドメディア『シン・ちか通信』vol.13が発刊されたよ✨

今回は、4月8日に開設した『NUMO玄海交流センター』での取組みや『EXPO 2025 大阪・関西万博』への出展の模様のほか、
今年度新たに迎えた8名の新入職員も紹介しているよ~!

Vol.13は、色とりどりのアジサイと一緒に撮影してもらった僕が目印だよ🙌
まだまだNUMOのニュースに注目してね~!
======

最新の『シン・ちか通信』はこちらからご覧いただけます
@numo.jp のHPから入り、「地層処分について>資料集>シン・ちか通信バックナンバー」
または、 @numo.jp のHPから入り、トピックスの『シン・ちか通信』を選択

#地層処分#NUMO#シンちか通信#告知#広報誌#広報誌デザイン#佐賀県#玄海町#玄海交流センター#万博 #大阪万博 #大阪関西万博 #EXPO2025大阪関西万博 #新入職員 #新卒 #グーモ#ぬい撮り#ぬいどり#ぬいすたぐらむ#ぬい撮り部#ぬい撮り写真部#ぬいぐるみ#グーモぬい#もぐら#モグラ
2025.06.09
-
本日6/9(月)から、NUMOのデジタルサイネージ動画がJR北海道、JR東日本、JR西日本、JR九州、札幌市営地下鉄、東京メトロ、大阪メトロの各主要駅にて放映開始!🚃

駅で歩いていると、見られるかも、、、?
ぜひ探してみてね!

#地層処分#NUMO #駅構内ビジョン広告#デジタルサイネージ#駅#電車#🚃#トレイン#サイネージ#地下#地層#高レベル放射性廃棄物#ガラス固化体#グーモ#グーモ君