Q他国で地層処分が可能だとしても、
複数のプレートが重なる日本では、
地層処分は適していないのでは?
A
日本においても地層処分に好ましい地質環境が長期にわたり確保できる場所は広く存在します。
日本列島は4つのプレートがぶつかり合う場所に位置しており、それに伴う地震や火山活動が見られます。
しかし、日本周辺のプレートの配置や動きは、百万年余りにわたって大きな変化がなく、プレートの動きに関係する断層活動や火山活動などの傾向は今後も10万年程度はほとんど変化しないと評価しています。※1
また1970年代から日本の地質データ等をもとに研究が行われ、その結果、長期にわたり安定した地下環境は、ヨーロッパだけでなく日本国内にも広く存在するとの評価が得られています。※2
こうした研究成果を受け、断層活動や火山活動が起きる地域を避け、長期的に安定した場所を探し、処分場を設置することは日本国内でも可能と考えています。
なお、処分場の立地選定や建設が進む北欧においても、氷河期に形成される氷床が成長・後退することで岩盤にかかる荷重が変化し、断層活動や地盤の比較的早い速度での隆起や沈降が生じます。このように地域によって特徴があるため、日本と同じように段階的な調査を経て処分地を選定しています。
※1 包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現-適切なサイトの選定に向けたセーフティケースの構築-(2021年2月)より
※2 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 放射性廃棄物ワーキンググループ 中間とりまとめ(2014年5月)より

