• 火山活動による地層処分への影響としては、例えば、マグマの貫入、地温の上昇、地下水の水質の変化等があり、それらの影響を避ける必要があります。日本の火山の分布には偏りがあり、これは日本列島の下に沈み込む海洋プレートの運動に関係していると考えられています。プレート運動により、海洋地殻が100km程度まで沈み込むとマグマが発生・上昇し、火山が発生し、海洋地殻の沈み込みがマグマの発生・上昇に至る程度の深さにまで達しない領域では、原理的に火山が発生しないと考えられています。このため、日本の火山の分布はほぼ日本列島に沿う海溝に平行に、ある程度まとまった帯状に分布しています。
    プレート運動の傾向は、過去、数百万年程度変わっておらず、火山の分布に大きな変化は見られません。数万年以上の将来についても同じ傾向が継続し、火山活動もこれまでと同様な地域で継続するものと考えられます。

     

    また、処分地選定調査では、地震波探査等によるマグマの分布等の調査やボーリングによる地下の温度等の調査など、詳細な調査を実施し、火山活動の影響範囲を把握していく必要があります。
    現在知られている火山の分布とその影響範囲の把握に基づき、将来における火山活動の可能性やその影響を検討することで、火山による影響は回避できると考えています。

     

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