エネルギー環境教育教職員セミナー (関西)
~廃棄物問題をどう教材化するか~
開催日時 | 平成25年11月30日 (土) 10:00〜16:00 | |
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会場 |
ハートンホテル京都 嵯峨高雄 |
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内容 | 10:00~10:20 | オリエンテーション、開会挨拶 |
10:20~11:20 | 講演「リスクとどう向き合うか」 | |
11:20~12:00 | 情報提供「地層処分の計画と現状」 | |
13:00~15:45 | グループワーク 地層処分の具体的教材化の検討と作業 | |
15:45~16:00 | 講評とまとめ |
ワークショップ 当日の様子
平成25年11月30日(土)、京都府京都市のハートンホテル京都において「エネルギー環境教育教職員セミナー ~廃棄物問題をどう教材化するか~」が開催されました。ご応募いただいた、関西地区の教職員の方々や大学生の方々(22名)にご参加いただきました。
冒頭、京都教育大学の山下宏文教授から「原子力発電から出てくる廃棄物を処分する課題は、原子力発電を続けようがやめようが考えなければならない問題である。エネルギー環境教育でも、このテーマを教材に取り入れることができないかということで、ワークショップを開催する」と、本セミナーの趣旨説明が行われました。
趣旨説明の後、京都教育大学の平石隆敏教授より「リスクとどう向き合うか」という題で講演が行われました。リスクとはどういうことなのか、リスクを最小にするにはどうするかについて、具体的な事例を取り上げて講演が行われました。
講演の後、NUMOより、「高レベル放射性廃棄物はどれぐらい存在するのか」「高レベル放射性廃棄物の処分方法」「地層処分の特徴」「地層処分事業の概要」について、説明が行われました。その際、ガラス固化体に関わってガラスの性質についての実験、緩衝材に関わってベントナイトの性質についての実験が行われました。
グループワークでは、京都教育大学の山下宏文教授より「各学校段階におけるエネルギー環境教育・原子力発電・地層処分の扱いの基本方針」「各学校段階における地層処分の具体的扱い・位置づけ」という2つの議題が設定され、活発な議論がなされました。参加者の皆さんは3グループに分かれて議論を行いました。
京都教育大学山下教授
NUMOからの説明
グループ討議で出された意見(抜粋)
○地層処分の問題を取り上げるとしたら、6年生の社会科の政治学習の部分ではないか。ただ、6年生で取り上げる前にそれぞれの教科で基本的な知識・理解を積み重ねた後でないと、表面的な理解になってしまう。きちんと基本的な知識・理解を積み重ねたら、地層処分についてしっかりとした話し合いができるようになると思われる。
○地層処分はこういうことをするという啓蒙の意識が必要。そのためには、地層処分の概要を理解させるような教材を作ることが大切である。地層処分に関して自分の意思表示がしっかりとできるようにするためのスタートラインの教材を作る必要がある。
○小学4年生の社会科のゴミの処理のところでエネルギー問題について扱いたい。放射性廃棄物について理解するのは難しいかもしれないが、電気は使うときだけではなく、作るときにもゴミが出ることを理解させる。そこから、子どもたちに廃棄物の問題を意識させる。これが地層処分についてのスタートラインではないか。そして、総合学習なども使って、エネルギーや廃棄物などを学習していく。