エネルギー環境教育研修会
開催日時 | 平成27年2月7日(土)13:00〜16:00 | |
---|---|---|
会場 |
仙台市立館小学校 特別活動室 〒981-3214 宮城県仙台市泉区館7丁目1-17 |
|
内容 | 13:00~13:10 | 開会・挨拶・本日の流れについて |
13:10~13:50 | 研修会①「高レベル放射性廃棄物地層処分について」 | |
13:55~16:00 | 研修会②「授業に役立つお話:実験」 |
ワークショップ 当日の様子
平成27年2月7日(土)、宮城県仙台市の仙台市立館小学校において「エネルギー環境教育研修会」が開催されました。主催団体は仙台エネルギー環境教育推進研究会です。
冒頭、研究会代表の永井仙台市立館小学校校長より、「高レベル放射性廃棄物の地層処分について、耳慣れないかもしれませんが大切なことなので、しっかり勉強したいと思います。また、後半は実験を行います。楽しく学びましょう。」と開催にあたっての趣旨説明がありました。
次に、NUMOより、高レベル放射性廃棄物の地層処分事業の概要について、情報提供を行いました。現在検討されている地層処分について、映像やデータを使って紹介。他国での進捗状況などを紹介しました。
また、仙台市立館小学校で行われた出張授業の講師として参加した際に、子供たちから多くの質問が寄せられたことや、高レベル放射性廃棄物というテーマでも、小学生が高い関心を持っていろんなことを考えていたことが、研修会に参加された先生方にも伝えられました。
研修会の後半は、長崎大学教育学部の藤本登教授の進行で、エネルギー環境教育に関する教材制作の実習と、講演が行われました。まずは放射線を観察するための霧箱を、ホームセンターや自動車用品店で簡単に、そして安価にそろえられる材料で制作する実習です。耐熱ガラスの円形容器を土台にした霧箱を、1人1台制作します。藤本先生の解説を聞きながら、1時間程度で完成。いろんな動きをする放射線が、飛行機雲のように飛んでいる様子が観察できました。
霧箱を制作した後、休憩をはさんで藤本先生によるエネルギー環境教育の進め方、考え方についての講演がありました。「なぜ放射性物質について学ばなければならないかというと、廃棄物の問題があるからです。電気を生み出す時に生じたごみが既に存在します。ゴミ処理場が自分の近くにあることは誰もが嫌がります。でも、いやだといっているだけでは問題は解決しません。原子力発電所で事故が発生してしまった日本ですが、そこにとどまることなく、この問題を解決できる人を育てることが大事です。放射線に関する科学的な知識と、エネルギー問題を社会的に考えることができるような授業を、多くの先生方に実践していただき、その結果を共有していきましょう」という呼びかけに、参加された先生方もうなずかれていました。手回し発電と自転車発電の比較や、ライフサイクルアセスメントの考え方についての具体的な例の紹介など、明日からの授業ですぐに使える情報がたくさんあった講演でした。
仙台市立館小学校 永井校長
長崎大学教育学部 藤本教授